取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

煮干しラーメンから学ぶ人間関係

 先日、コンビニで夜ご飯を買った。レジで「温めますか?」と聞かれ、「お願いします。」と答えたので煮干しラーメンは、熱々の状態になった。

 時々、コンビニの駐車場の車の中で、ご飯を食べている人がいる。彼らは、決して帰る家がないわけでも、会社をさぼって休憩しているわけでもない。彼らはレジで温められた食品をより熱々な状態で口にしようとする合理的な考えに基づいた知的な人たちだ。私ももちろんその一人だ。

 車の中で煮干しラーメンをすすりにすすり、スープの一滴も残さなかった。幸せな満腹感の中、家に帰り、電気をつけた部屋の中でふと鏡を見ると、煮干しラーメンの飛び散った白シャツは見るも無残な姿になっていた。先ほどの満腹感は吹き飛び、怒りは極限に達した。

「にぼしーーーーー怒怒怒怒怒」

煮干しラーメンに矛先を向けた怒りは、何物にも受け止められなかった。そして数秒で怒りは収まり冷静に考えた。「あっ、煮干しラーメンは、悪くない‼︎」実は煮干しラーメンは、私に害をもたらそうとは微塵も思っていない。ただ、お店に並んでいて私と運命の出会いをしただけだ。 今では私の胃の中だ。

 周りにいる人で悪気はないけどイラっとする人がいる。煮干しラーメンと同じだ。その人もただそこに存在しているだけだ。害を与えようとは思っていない。周りを変えることはできない。変えられるのは自分の考え方だけだ。