取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

汁なし坦々麺なのか?

 1ヶ月ほどの周期でふと食べたくなるのが汁なし坦々麺。山椒のピリピリする感じがたまらない。昨日の昼さがり、とあるフードコートで何食べようか迷っていたら汁なし坦々麺が目に飛び込んできた。

 

 少し贅沢をして温玉付きを選んだ。価格は温玉なしが530円、ありが580円。久しぶりの汁なし坦々麺だから、存分に味わおうという腹積りだ。

 

 店主はすごく感じがいい。きっとうまい汁なし坦々麺を作ってくれるはず。順番がきたら音が鳴る機械を渡してもらった。

 

 フードコートはすごく落ち着いている。閑静な住宅街のようだ。週末のフードコートといえば、人でごった返しているイメージがあったから不思議な感覚。穴場のフードコートや。すごく快適。

 

 ピーピーピーピーとけたたましい音をたてて汁なし坦々麺ができたことを機械が教えてくれた。落ち着いた雰囲気に不釣り合いの騒音だ。なんだか恥ずかしくなり、機械の音が出ているであろう部分を手で覆い隠した。

 

 では、いただきます。汁なし坦々麺はよくかき混ぜることが重要だとかつて学んだことがある。何十回とかき混ぜた。さあ、最初の一口をすすった。ん、なぜだ、冷たい。もう一口すすった。やっぱり冷たい。どこをすすっても冷たい。山椒のしびれも全然こない。

 

 してやられた。汁なし坦々麺は、温かいものだとなぜ決めつけていた。今まで食べたのはすべて温かかったけれど。山椒が絶対入っているとなぜ決めつけた。今まで食べたのはすべて入っていたけれど。

 

 閑静なフードコートの汁なし坦々麺は、少し辛い冷やし中華のようだった。