取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

除湿

 クーラーの欠かせない日々を過ごしている。じめじめと茹だる暑さだ。腹がびちゃびちゃになる。サウナ上がりの人と遜色がない。冷房のスイッチを入れる。ひんやりした風下で、ぼーっと立っている。ささやかな幸せ。

 

 クーラーのリモコンには除湿スイッチがある。このじめじめをなくしてくれるのか。はじめて除湿を作動させた。室内に干した洗濯物がよく乾く。なんだか部屋が快適になった気がする。気持ちいい。ささやかな幸せがささやかに増えた。

 

 寝るとき、クーラーをつけっぱなしにしていた。どんどん除湿されていく。部屋の湿度が0パーセントになった。続いて、トイレの底の水がなくなった。身体の水も奪われていく。ときすでに遅し。気付いたら、水分不足になり動けなくなってしまった。意識が薄れゆく。干からびていく。からっからのミイラになる…。

 

 除湿スイッチをきって寝た。