我が住まいには、ヴィンテージ物の電子レンジがある。1985年製だ。祖父より受け継いだこの電子レンジは我が胃袋を満たすために大活躍している。
年末にセブンイレブンで、すき焼き弁当を買った。レジで「温めますか?」と問われたが、我が家には愛しのレンジがあるので『大丈夫です』と断った。
家に帰り、早速夕食の準備に取り掛かる。といっても、電子レンジで温めるだけ。タイマーを設定して加熱スタートボタンを押す。おや、うんともすんともいわない。ついにレンジが力尽きてしまったか。最近で一番悲しい出来事。
冷えきったすき焼きは、脂が白い塊となっており、見た目が悪い。そして、冷凍されていたお米は、自分の食べてきた白飯史上一番美味しくない。ぽろっぽろのぱっさぱさだ。嗚咽を漏らしながら食べた。
ヴィンテージ物だから捨てたくないなと思っていた電子レンジだが、最近復活した。今は普通に使えている。最近で一番嬉しい出来事。