日常の中には、至る所に人類の叡智が潜んでいる。時々それにはっと気付き、興奮する。
トイレットペーパーを人生で何千回、いや、何十万回、もはや数え切れないくらい使っている。そのとてつもない繰り返しの中で、まったく気にしていなかったが、唐突に思った。誰だ、トイレットペーパーをロール型にしたのは。
おそらく人類だけであろう、お尻をきれいきれいする動物は。さかのぼること遥か昔、我らの祖先は、葉っぱを使っていたのだろう。そこから、時代は進み、紙が発明された。この素晴らしい発明は、お尻をきれいきれいするのに使えるのではと考えられた。トイレットペーパーの誕生だ。紙を重ねておくとかさばるし、なんだか取りにくい。もっと素早くかつ好きな分量取ることはできないか。そうだ、ロール型にしてみてはどうか。
私が人生で今まで使ってきたトイレには確実にロール型のトイレットペーパーが設置されている。いや、数回設置されてなくて絶望したこともあったが…。とにかく日常に根付きすぎて気付かなかったが、偉大なる発明だと主張する。
もっと理想的な形があるのだろうか、いや分からない。