取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

審判はつらいよ

 スポーツの試合において審判が言うことは絶対だ。それがたとえ誤審だとしてもだ。

 

 今日野球の審判をした。人生初の三塁塁審だ。どこに立って何をすればいいかもよく分からない。ひとまず、三塁の少し後ろに立っていた。ファールのとき両手をあげること、フェアのとき、フェアゾーンを片手でさすことくらいしか分からない。ランナーがいるときはどうすりゃいいんだか、さっぱりピーマンである。おまけに蚊がいたのだろう。気づくと腕が何箇所も刺され、かゆくてたまらない状態になった。

 

 試合が中盤に差し掛かったとき、ランナーが二塁から三塁に進塁してきた。際どいタイミング。アウトかと思ったが、足が離れているように見えた。私はセーフのポーズをした。三塁の守備についた人が激怒。守備側の監督が主審にクレーム。「タイミング、アウトだろうが。話し合えや。」主審が三塁にやってきた。『足が離れてたと思うのですが…自信はありません』私はチワワのように潤んだ瞳で、消えかけのロウソクような声を発した。結局、判定はセーフのまま、覆えさなかった。

 

 その次の回、私の判定に対して抗議をしてきたチームがボコスカ打たれて大量失点した。私は蛇のように監督を睨みながら、『審判に文句言うから罰が当たったんだよ』と思った。ジャッジする公平な態度を忘れた最低な審判である。

 

 もう二度と審判様をやじってはいけないことを学びました。