取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

コーヒーという嗜み

 コーヒーを嗜むのは、ハードボイルドな私の心の安らぎである。ゆえに、一杯で500〜600円する高価な飲み物でも、決して高いじゃねえかとは口にしない。内心は高えと思っているが…。

 

 店に行き、オーダーし、飲み終え、カップを片付けるまでのすべてをスマートに行う必要がある。エレガントな私には造作もないことだ。

 

 列に並んでいる間に何を注文するか判断する。決してレジの前でえーっとうーんとと悩んではいけない。私なりのエレガントルールだ。エスプレッソやモカ、ラテなど何が何だか分からないが、メニュー表の一番上にあるものがその店のオススメかつ間違いないもののはずだ。

 

 『すみません、エスプレッソをお願いします』店員さんは何か説明されていたが、知っているフリをして、『はい、大丈夫です』と伝えた。

 

 この店は、出来立てを提供するようだ。待ち時間長えとは決して口にしない。内心は長えなと思っているが…。私のエスプレッソが完成したようだ。

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 カップを覗いて驚いた。紙コップの20分の1くらいしか黒い液体が入っていない。動揺し、えっなんでと思いつつ、謎の笑いが出てしまった。全然スマートでもエレガントでもなかった。

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 コーヒーを嗜むにはまだまだのようだ。