取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

ダイエットが運動の目的

 ダイエットのため近所の運動施設に時々赴いている。プール、トレーニングルーム、卓球場がある。利用するのはプール。全身運動で痩せる作戦。

 

 といっても、無理は禁物。先日ランニングの際に追い抜かれたことでムキになり、必死に走った挙句、左膝を痛めたばかりだ。1時間自分のペースで泳いだ。心地よい疲労。 

 

 帰り際受付でアンケートをお願いしますと言われた。スタッフさんは皆感じがよい。素敵な施設だ。アンケートもちろん答えます。

 

 アンケートは、選択欄から該当する番号にマルをつける形式だった。年代からはじまった。3.30代にマルをつける。次々と選択欄を選んでいく。運動する目的は何ですかという質問があった。ダイエットはどこだ。あった、7.美容 ダイエット。美容とダイエットがセットになっている。美容意識はまったくないんだが…。この後このアンケートを受け取ったスタッフさんは、運動の目的が美容 ダイエットだ、プププってなるに違いない。せめてもの抵抗をしよう。番号ではなくダイエットにマルをした。

 

 スタッフさんにアンケートを渡した。お礼にということで、うまい棒をいただいた。プールで消費したカロリーは見事にリカバリーされた。

2月はあっという間

 2月になった。なぜ2月だけ日数が少ないのだろう。年間を通して見ると少し歪に感じる。新しい暦を発案する。

 

 1月から6月まで、年でいうところの前半の日数を数えると31、28、31、30、31、30となっている。続いて7月から12月まで、後半の日数は、31、31、30、31、30、31となっている。

 

 バランスが悪い。私は大学で物理を専攻していた。そのため、自然現象に潜む規則性や法則に驚愕したり感心したりする。暦を規則的でバランスがとれたものにして美しくしたい。

 

 年間を通して前半は31と30の繰り返しにする。後半は30と31の繰り返しにする。こうすれば、簡単に規則性が生まれる。つまり、7月31日をなくして2月29日を毎年存在させる。7月は30日となり、2月は29日。2月はうるう年があるので4年に1度、2月30日。これにより、2月は30日とカウントする。

 

 年間における日数のバランスがとれた。月あたりの日数も覚えやすい。規則性もうまれた。一つだけ問題は私の誕生日が消えてしまう。

カビキラー最強

 お風呂のカビ退治にはカビキラーを使う。目で見えるカビは確実に仕留めることができる。まさに必殺である。

 

 ショックなことに白い布団の裏側に小さな黒い斑点ができていた。カビちゃんだ。お風呂でしか使ったことないけど、布団のカビでもいけるんじゃねえか。カビキラーを吹きかけた。

 

 効果は絶大。白い布団に見えていたカビちゃんは全て消えた。この時、布団カバーにもカビキラーは飛び散っていた。紺色の布団カバーに現代芸術のようなスプレーが飛び散った跡ができていた。紺色の下地に血のような模様。カビキラーの殺傷能力は、染料すら殺してしまったようだ。

 

 カビキラーの用途に布団は入っていない。f:id:koritsukei:20210201193821j:image

その形に行き着くんだね

 日常の中には、至る所に人類の叡智が潜んでいる。時々それにはっと気付き、興奮する。

 

 トイレットペーパーを人生で何千回、いや、何十万回、もはや数え切れないくらい使っている。そのとてつもない繰り返しの中で、まったく気にしていなかったが、唐突に思った。誰だ、トイレットペーパーをロール型にしたのは。

 

 おそらく人類だけであろう、お尻をきれいきれいする動物は。さかのぼること遥か昔、我らの祖先は、葉っぱを使っていたのだろう。そこから、時代は進み、紙が発明された。この素晴らしい発明は、お尻をきれいきれいするのに使えるのではと考えられた。トイレットペーパーの誕生だ。紙を重ねておくとかさばるし、なんだか取りにくい。もっと素早くかつ好きな分量取ることはできないか。そうだ、ロール型にしてみてはどうか。

 

 私が人生で今まで使ってきたトイレには確実にロール型のトイレットペーパーが設置されている。いや、数回設置されてなくて絶望したこともあったが…。とにかく日常に根付きすぎて気付かなかったが、偉大なる発明だと主張する。

 

 もっと理想的な形があるのだろうか、いや分からない。

名前を間違えたらあかん

 チェ・ゲバラの風貌をした先輩がいる。博識でお喋り上手。いつもオシャンティー。見習うところがたくさんある。カフェにご一緒させていただくことになり、その道中お話をさせてもらえた。

 

チェ先輩「今日(チェ先輩と)同じグループで話をした渡辺さん知ってます?」

私『あの人は渡辺さんじゃないですよ。佐藤さんですよ。』

チェ先輩「えっ、まじかー。紙に渡辺って名前書いていたような…」

私『ぼく、だいぶ前に佐藤さんと一緒のグループになったことあるんですよー。名前を間違えるのはまずいっすね。』

チェ先輩「うわー、やってしまった。」

私『悪いっすねー(笑)』

 

 すごい方でも間違えることはあるのか。愛くるしい先輩だ。

 

 そのあとカフェでコーヒーとスイーツに舌鼓を打ち、楽しいお話を色々ときかせていただき、お開きとなった。

 

 夜、チェ先輩からLINEでメッセージがきた。「他の方に確認したらやっぱり渡辺さんでした。だれ、佐藤さんって笑笑」

 

 私が名前を間違えていたらしい。よもやよもやだ、穴があったら入りたい。

精神的に成熟しない理由

 精神年齢がなかなか実際年齢に追いつかない。31歳で、突然歌いたくなるし、しょーもないことが好きだし、よく寝れるし、アニメや漫画が好きだし、小学生の頃と何も変わってない。幼き頃に憧れた素敵な大人像にはちっとも近づけていない。すまない、若かりし自分。

 

 20歳の大学夏季休暇。高校の友人と久々に再会することになった。20歳といえば、飲酒が法律上認められる年齢。成人としてのスタートラインである。私たちは昼の1時に近所の河原で待ち合わせすることにした。

 

 成人男性二人が、野球のグローブとボールを持って、それぞれの家からママチャリを1kmほど漕いで河原で落ち合った。夏の日差しは厳しい。キャッチボールを小一時間ほどする。シャツは汗まみれ。小学生の頃と何ら変わりのない遊び。ゴロ投げてエラーした方が負けゲームとか、100球連続キャッチ成功するまで終われないとか、どっちが上空に向かってより高く投げられるとか発想も小学生のまま。

 

 色々な対決をして盛り上がった。その流れでどちらからか忘れたが、かけっこが提案された。橋を支える巨大なコンクリートの柱に先にタッチした方が勝ちだ。絶対に負けられない闘いがそこにはあった。

 

 よーいどん。二人の成人男性が本気で走る。距離は80mほど。謎のガチンコバトルをすると謎の笑いが込み上げてきた。不気味に笑いながら走る。あともう少しでゴール。友人は私より少し左前を走っている。このままでは負けてしまう。最後の最後に全力を振り絞った。

 

 柱にタッチする直前に全力を振り絞ってはいけない。巨大なコンクリートの柱に笑いながらダイビングヘッドをした。頭強打。視界が大きく揺れ、地面にひっくり返った。友人、呆然。「だっ、大丈夫か。」『うう、ちょっ…ちょっとやばいかも…。』

 

 楽しい遊びは、突然終止符が打たれた。それまでのはしゃいでいた雰囲気はさーっとひいていった。この頭を強打した後遺症により精神年齢の加齢がストップしてしまったようだ。

1日坊主

 最近運動不足を実感。ランニングを始めようと意気込む。家の近くにある大学をぐるっと1周。1周ほぼ3km。ちょうどよい。

 

 久々の運動だし、毎日続けるために無理をしてはいけない。マイペースを心掛けよう。ゆっくり1周走るを初日の目標とする。

 

 久しぶりに走る感覚を味わう。身体が少しずつ温まってくる。心拍数がいつもより大きく感じる。運動の心地よさを感じ、1周を終えようとした。

 

 後ろから飄々と追い抜かれた。大学生くらいか。カチンときた。心地よく終えようという思いは吹き飛んだ。おじさん、謎の負けん気が沸々と湧いてきた。

 

 大学生を3km追いかける。自分の限界を遥かに超えている。息苦しい。つらい、つらいよー。

 

 マイペースを心掛けなかった代償で左膝が痛くなった。ランニング2日目は中止となった。