取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

精神的に成熟しない理由

 精神年齢がなかなか実際年齢に追いつかない。31歳で、突然歌いたくなるし、しょーもないことが好きだし、よく寝れるし、アニメや漫画が好きだし、小学生の頃と何も変わってない。幼き頃に憧れた素敵な大人像にはちっとも近づけていない。すまない、若かりし自分。

 

 20歳の大学夏季休暇。高校の友人と久々に再会することになった。20歳といえば、飲酒が法律上認められる年齢。成人としてのスタートラインである。私たちは昼の1時に近所の河原で待ち合わせすることにした。

 

 成人男性二人が、野球のグローブとボールを持って、それぞれの家からママチャリを1kmほど漕いで河原で落ち合った。夏の日差しは厳しい。キャッチボールを小一時間ほどする。シャツは汗まみれ。小学生の頃と何ら変わりのない遊び。ゴロ投げてエラーした方が負けゲームとか、100球連続キャッチ成功するまで終われないとか、どっちが上空に向かってより高く投げられるとか発想も小学生のまま。

 

 色々な対決をして盛り上がった。その流れでどちらからか忘れたが、かけっこが提案された。橋を支える巨大なコンクリートの柱に先にタッチした方が勝ちだ。絶対に負けられない闘いがそこにはあった。

 

 よーいどん。二人の成人男性が本気で走る。距離は80mほど。謎のガチンコバトルをすると謎の笑いが込み上げてきた。不気味に笑いながら走る。あともう少しでゴール。友人は私より少し左前を走っている。このままでは負けてしまう。最後の最後に全力を振り絞った。

 

 柱にタッチする直前に全力を振り絞ってはいけない。巨大なコンクリートの柱に笑いながらダイビングヘッドをした。頭強打。視界が大きく揺れ、地面にひっくり返った。友人、呆然。「だっ、大丈夫か。」『うう、ちょっ…ちょっとやばいかも…。』

 

 楽しい遊びは、突然終止符が打たれた。それまでのはしゃいでいた雰囲気はさーっとひいていった。この頭を強打した後遺症により精神年齢の加齢がストップしてしまったようだ。