取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

まだ終わらない

 体育の日にマラソンリレーに参加した。制限時間は4時間。1周1.6kmのコースを周り、次のランナーにタスキを渡す。各チームで周回数を競う。チームは7人構成で職場の先輩に誘われた。1周7分で計算すれば、インターバルが42分ある。距離もそこまで長くないから楽勝かなとたかをくくっていた。まあ、こんな風に書くとえらい目に合うに決まっているが…。

 かつて体力には自信がなかった。幼少期から振り返っても人より優れていたためしがない。中学のとき、バスケットボール部では誰よりも体力がなかった。自分のせいで練習のリズムが悪くなり、休んでろと顧問に言われた。高校では、なぜかはじめに野球部に入部した。外周では、ドベをひた走った。3日で退部した。そのあと、水泳部に入部したが、しばらくメニューについていけなかった。そこでもドンケツだった。

 その反動なのか未だにスポーツをして己を向上したい欲がある。スポーツセンターにもバリバリ通い、バドミントンや卓球、バスケットボールをプレイする。ジムにも少し前から行きだした。30歳にして自分史上最高に動けるようになった。微かに能力が向上しただけで、自信がみなぎった。そんな折にマラソンリレーを迎えたわけだ。

 第一走者としてスタートラインに立った。約100チームの参加だが、10位以内を目指してやろうと目論んでいた。自信にみなぎっていたから。スタートした。目の前のいかにも速そうな人についていこうとした。8秒後、ムリと判断した。その人は私の50m走くらいのスピードで進んでいった。自信は一瞬で砕けた。砕けている間にもどんどん追い抜かれた。中学生女子にも追い抜かれた。ゼーゼー言いながら次のランナーにタスキを渡した。ゴールの瞬間、小学生にも追いつかれた。

 あまりに疲れたため、インターバルが長くなるよう祈っていた。周回数を競うものなのに。結果、チームは94位だった。やっぱり、中学生の頃から何も変わっていなかった。

 不思議と爽快感があった。リベンジしてやろうと思った。昨日はジムで50分ランニングマシンを走った。