取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

空振りオーダー

 久々にありました、空振りオーダー。はじめて入った中華料理屋さんです。厨房が見えるカウンターに通されました。メニュー表から野菜ラーメンとジャンボ餃子2つをオーダーすることを決めました。目の前で料理をよそっている料理人と目が合いました。「注文いいですか?」「はい、どうぞ」「野菜ラーメンとジャンボ餃子2つで」

 

 オーダーしたあと、一旦トイレに行き、席に帰ってラーメンと餃子を待っていました。料理しているところをジロジロ見られるのも嫌かなと思い、スマホをいじっているフリをして待っていました。

 

 15分くらい経ちました。あれ、あの人絶対自分よりあとから注文したのにもう食べてる。次々と私よりあとオーダーの連中に料理が運ばれていきます。チラチラと厨房に視線をやると、手際よく料理ができていきます。

 

 私のオーダーは忘れられているのか。それとも野菜の調理に時間がかかっているのか。これは店員に注文を聞いた方がいいのか。しれっともう一度オーダーすれば、誰も悪者にならないのか。スーッと何もなかったかのように店から出て、あれっお客さん来てなかったっけ、いや気のせいかみたいな妖怪を演じた方がいいのか。

 

 先ほどオーダーをした店員さんにウルウルとした眼で私のオーダー空振りしてませんかとテレパシーを送りました。奇跡的にこのテレパシーは伝わり、「申し訳ありません、すぐ作ります」と一言言われました。

 

 空振りオーダー、2年に1回くらいの頻度でありますね。