取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

生物が海から誕生したせいで

 本日ぐーたらして過ごすという計画をしておりましたが、残念ながら少し計画通りにいきませんでした。計画を裏切るという日課を日々こなしております。こうなると、もはや絶対やりたくないことを計画すれば、それをやらずに済むのではというひねくれた考えさえも芽生えてきます。

 

 本日計画通りにいかなかった原因を省察します。ひとえに生物はみな海から誕生したことが原因だといえるでしょう。私も生物の端くれとして、そのDNA的なものの中に、水を愛する意思が備わっております。銭湯、プール、水族館などになぜか心が惹かれるわけです。本日、プールに行って泳ぎたいという衝動に駆られました。一応、高校生の頃には水泳部に所属もしておりました。高校生の頃から愛用している水着もいまだに使っております。かれこれ、14年愛用しております。使う回数が少ないので、ずっと使えているわけです。そんな愛用水着を携えて、栗山公園健康運動センターという近所の市民プールに向かいました。

 

 ここのプールは20mです。私の人生で泳いできた数々のプールは25m、あるいは50mなので、はじめて泳いでみたときは、自分の泳ぐスピードが速くなったのだと錯覚しました。つまり、久々に泳ぐにはもってこいのプールなのです。本日のプールのコースは、自由に浮いたり、歩いたり、泳いだりできるコースとひたすら泳ぐコースという区分けがされておりました。私は自由なコースでほげほげしてクラゲのように漂う腹づもりでしたが、小さいお子様や親子連れで楽しんでいる方々が均等にバランスよくスペースを埋めています。この中でほげほげしても、悪気のない蹴りをくらったり、悪気のない水かけ攻撃を浴びたりするのは容易に想像できます。というわけで、ひたすら泳ぐ求道者コースを消去法で選択しました。またしても計画通りにいきません。

 

 はじめこのコースには誰もいなかったので、ノンプレッシャーでしたが、時々気まぐれにこのコースに人が参入してきます。一応、水泳部として数年間努力してきたちっぽけなプライドがあります。こいつおせーなと思われたくないしょーもない自意識を自覚しました。そういうときは、必死で泳ぎます。しかし、息があがっているのがバレたくないので、深く呼吸しながらさも余裕ありなんといった顔つきをしておりました。我ながら思い出すと阿呆だということを実感します。バタフライ少女が参入してきたときは、必死に泳いで逃げました。もはや煽り泳ぎです。もう少し前の人との間隔を空けてから泳ぎはじめてほしいものです。

 

 生物が海から誕生したせいで、私はプールに赴き、バタフライ少女に煽られ、計画通りぐーたら過ごすことができませんでした。ああ、嘆かわしい。