取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

献血をなぜするのか

 献血をしてきました。血液は現在人工的に造ることが出来ず、そのため、人体で生成された血液を他の人に輸血するしかないようです。

 

 私の身体の中で生成された血液は、私という閉じた環の中で循環し続けます。しかし、献血をすることで、ひょっとすると、誰かの環の中で私の血液が役に立つことがあるかもしれません。

 

 フロム曰く「孤立していると、他のいっさいから切り離され、自分の人間的能力を発揮できない。したがって、孤立している人間はまったく無力で、世界に、すなわち事物や人びとに、能動的にかかわることができない。」らしいです。

 

 私は無意識に孤立を恐れ、無力を恐れ、血液を介して能動的に世界と関わろうとしているのかもしれません。献血ルームでいただいたアイスを食べながら、そんなことを考えておりました。

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