取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

M-1(2回戦)のネタ

「娘はやらん」

A:娘に恋人ができて、その恋人が娘を僕にくださいって言われたらどうよ?

B:いきなり何だ?

A:おれは絶対に許さないね。

B:おまえ、そもそも娘も恋人もいねーじゃねえか。

A:ちょっと、どこの馬の骨か分からない男の役をやってくれよ。

B:なんだそりゃ。

  (でもやる。あらたまって) うほん、娘さんを僕にください。

A:(娘さんの後にすぐかぶせて)何だその咳は?風邪でもひいてるのか?

B:ちげーよ、喉の準備をしたんだよ。いきなり遮るなよ。

A:あっそう、じゃあはじめから。(促すジェスチャー)

B:お父さん、娘さんを僕にください。

A:私は君のお父さんではないというよくあるやつはやらないよー。

B:ざあんしーん。

A:はじめからやってくれ。

B:(あらたまって)娘さんを僕にください。

A:人はねー、物じゃないんだよ。くださいと言われてねー、あげますっていうねー物みたいに扱われてもねー。はないちもんめじゃあるまいしねー、人にはねー、人権ってものがあってねー…

B:(遮りながら)うっとおしいなー、言葉の綾だろう。続けろ。

A:娘のどこが好きなんだ?

B:はあ?

A:娘のどこが好きなんだと聞いているんだ。それが言えないなら娘はやらないよ。そもそもねー、私はねー、大切に大切に娘を育ててきたんだねー、そんな娘のねー好きなところをねー、1つも言えないようじゃあねー…

B:(遮りながら)普通はきかねえだろ、娘のどこが好きかなんて。

A:どうなんだ?答えられないのか?

B:さきさんの笑顔を見て一目惚れしました。

A:さきは私の妻だあ。

B:いや、恋人の名前間違えねえだろ。娘の名前の設定で進めさせろ。

A:娘のどこが好きなんだ?

B:笑顔の素敵なところです。

A:他は?

B:料理がうまいところです。

A:他は?[このやりとりを3回繰り返す]

B:しつけーわ、どんだけ聞いて喜んでんだよ。

A:もう出てこないのか。そんなことでは娘はあげられないねー。(変な顔)

B:こんな変わり者の親父の娘なんかいらねーよ。

A:ほらね、これで追い返すことができる。

B:追い返す?娘を嫁がせてやらねーのか。娘が信じる男を親父が信じてやれなくてどーするんだ。(全身全霊で)

A:おれ、娘いねーけどな。

B:やかましーわ。