取るに足らない小噺ブログ

クスリとしていただきたくしょうもない小噺を提供します。

割り込みに腹を立てない方法

 列に並んでいるとき、割り込みをされると腹が立つ。なんとか腹を立てない方法はないだろうか。

 

 割り込みをされると腹が立つということがそもそも問題であるとするならば、考え方を変えれば解決する。割り込みをされるということはどういうことなのか捉え直してみよう。割り込みをする人は自己中心的にしか物事を考えられない。それは、小さな子どものような存在である。そんな小さな子どもの自由奔放な振舞いにわざわざめくじらを立てる必要はない。その子の親が、すみませんすみませんと列の後ろに並んでいる人に向かって頭を下げるのが目に浮かぶ。いえいえ、いいんですよ、小さな子どもがしていることですから。ほら、腹が立たない。いや、やっぱり腹が立つ。小さな子どもに見えやしないじゃないか。

 

 絶対に割り込まれない方法もある。そもそも列に並ぶことを放棄すればよい。列にいなければ、何人たりとも私の前に割り込みをすることはできない。割り込みを生き甲斐としている諸君よ、私は其方たちへの全面勝利を宣言する。しかし、この方法にもわずかばかり弱点はある。人は時として列に並びたくなくても、並ばなければいけない時がある。そんなとき、割り込みをされるのではないかという恐怖が押し寄せ、割り込み至上主義者たちにとって私はか弱い子羊のような存在になる。

 

 現状から、列に並ぶことを極力避けながら生きていくことにする。